活動情報

Nihei_Yuko

日本🇯🇵

活動情報1/6
作品

乾漆ぐい吞み【春の祈り】

基本情報

素材・技法
漆、紙(和紙含む)、布(麻・綿・絹含む)
サイズ・重量
高さ:60 mm・横幅:75 mm・奥行:75 mm・重量:27 g

作品説明

しっとりとした漆の質感が、手のひらに心地よく馴染む。そんな日常のひとときに寄り添う、乾漆(かんしつ)のぐい吞みです。 この作品は、麻布や和紙に漆を含ませて幾重にも貼り重ねることで形を作る、古くからの伝統技法を用いています。何度も層を重ねることで生まれた独特の厚みは、一見すると重厚な佇まいですが、手に取ると驚くほど軽やか。 使うほどに手になじんでいく、優しさと強さをあわせ持っています。 落ち着いたシックな色合いに描いたのは、北欧デザインを思わせる大胆な春の花々。 長い冬を終えて芽吹くときの「やったー!」という弾むような喜びや、生命が放つ力強いエネルギーを、一筆一筆に込めて表現しました。 私が制作において大切にしていることは、伝統の技法を使いながらも、現代の暮らしに心地よいリズムを届けること。 見た目の重厚感からは想像もつかない軽やかさを楽しみながら、春の訪れを祝うような晴れやかな気持ちで、お酒や飲み物を味わっていただけたら…。そんな願いを込めて、一つひとつ大切に仕上げています。

制作背景

会津は約四百年にわたり、漆器づくりが脈々と受け継がれてきた土地です。会津若松市を中心に、日用品としての堅牢さと実用性を大切にしながら、暮らしを彩る美しい装飾性も共に育まれてきました。 この作品の素地には、奈良時代に仏像制作などのために日本へ伝来した「乾漆(かんしつ)」の技法を用いています。麻布や和紙を漆で幾重にも貼り重ねて形を作るこの手法は、木を用いないからこそ自由な造形を可能にし、古来より尊いものを形作るために選ばれてきた歴史があります。 その静かな佇まいに命を吹き込むのは、漆に顔料を混ぜて描く「漆絵(うるしえ)」です。修正のきかない一発勝負の仕事のため、ふっくらとした描き跡には漆特有の光沢と深みが宿ります。北欧デザインを思わせる大胆な春の花々は、長い冬を越え芽吹く生命の力強さを表現したもの。私にとって絵付けとは、手にする方の日常に良い春が訪れるようにという「祈り」や「願い」そのものです。

「活動情報」はクリエイター自身の制作・主催活動の記録であり、Marketでの販売状況とは連動しません。

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