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kenyu
日本🇯🇵
"《人》は、見る者の意識によって像が立ち上がる。正面では“何者でもない”が、角度を変えると人影が現れるのは、トリックではなく「見ようとする意志」の働きである。 禅の「無」と「無常」を基調に、像と空白、断片と全体が同居する“境界の美”を示す。見る行為そのものを反転させ、作品は鏡のようにあなたの内側を映す。ここで現れる“人”は、誰かではなく、名づけられないあなた自身。 幾層にも重なる記憶を彫り進め、無の奥から人の気配をすくい上げる本作は、鑑賞される対象ではなく、作家と観者が時間を共有して共同生成する彫刻だ。私たちは本当に「人」を見ているのか、それとも自らの記憶が欲する像だけを見ているのか──問いは続く。
"《人》は、鎌倉彫—13世紀の禅宗寺院の仏具に端を発する木彫と漆の系譜—を現代に接続する。 慶派仏師(運慶)に通じる量塊感と刃筋を精神の芯に、三橋家の仏師系譜を継ぐ三橋鎌幽は建長寺で禅を学び、無・無常を制作軸とする。 板を縦に並べた平面彫刻の集合体は、正面で“無”、角度で人影。像自体を彫り出さず、観者の記憶と意志が生成する。像と空白の往還をとおし、伝統の再解釈として過去と未来を架橋し、“人”の本質を問う共同生成の彫刻。 鎌倉彫が磨いてきた「祈り空間へのものづくり」を継ぎつつ、平面の連なりで量を起こす構成。視線の移ろいに像が生まれるプロセス自体を作品化する。観る行為を反転させる禅的実験である。"
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