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awane_seiichiro
日本🇯🇵
七宝蓋物「陽」を更に高めた作品。花紋の色調を増やし、反対にグラデーションの階層は減らした。すると、構成は複雑になり、装飾全体に深みが増したように思う。 本作は、従来の七宝にはない形態に挑戦している。楕円柱の稜線に銀をロウ付する。この工程・技術によって、七宝にはなかった稜線の緊張感が生まれた。好対照をなすよう側面は加飾を抑え、銀象嵌のみで表現。底には全面に花紋を施した。華やかな中にも静謐な趣のある蓋物に仕上がった。
七宝は、金属にガラス粉を施し、焼き付ける技法で、釘隠・引手などの金具類の一加飾技法として古くから用いられてきました。 江戸末期に中国の掐糸琺瑯(こうしほうろう)を基とした、日本独自の有線七宝(ゆうせんしっぽう)が誕生し、これまでとは形態が大きく変化します。 明治七宝として新たに典雅した七宝工芸は、並河靖之や濤川惣助などの帝室技芸員の活躍によって、たちまち明治の輸出振興の一翼を担う「工芸」の主役となりました。 しかし、大正・昭和にかけては新たな「展開」を見出せず、他の工芸に比べ評価を著しく下げてしまいます。近年、超絶技巧人気で明治の七宝家に再び注目が集まっている中、七宝は新たな「展開」を見つけつつあります。その一つが造形です。 造形は七宝の新たな「展開」の一つに過ぎませんが、これまでの七宝家が培ってきた技に、新たな造形の可能性を重ね、独自の七宝表現をさらに広げていきたいと考えています。
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