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海より昇る龍と青の彫刻が交差する、鎌倉の精神を宿す硯箱。 深い青の彫刻が波となって立ち上がり、その上を一条の龍が静かに天へ向かう。 青根来の漆が光を受けるたびに、波の彫刻は柔らかな陰影を浮かび上がらせ、器面には静かな緊張感が漂う。 禅文化の中心地・鎌倉。その地で800年続く鎌倉彫の系譜を受け継ぐ作家、三橋鎌幽による硯箱である。 海から昇る龍は水神としての象徴であり、自然の循環と再生の力を表す存在として古くから日本文化に描かれてきた。 力強い波の彫刻と、空へ向かう龍の姿は、静けさの中に宿る生命の気配を感じさせる。 書斎や床の間に置かれたとき、この硯箱は単なる道具ではなく、空間の精神を整える存在となる。 手に取るたびに木彫と漆の質感が指先に伝わり、年月とともに青の色はさらに深みを増していく。 使い続けることで表情が育つ、日本の工芸が持つ時間の美しさを体験できる作品である。 この作品を所有することは、鎌倉の精神文化と禅の時間を手元に置くことでもある。 一点制作であり、同意匠の制作予定はない。
Edition No.1 / 1 (本作のみ)
¥850,000
(税込)