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[再現不可能]
この花器は、銅の厚材を、ただひたすらに叩くことで生まれました。 金属の塊を叩き、伸ばし、締め、また叩く。その反復の中で、銅は薄く延び、やがて自ら張りを持ち、丸い胴のかたちを現します。 左右の耳に実用性はありません。 回転体の造形が持つ静けさに、意図的な「余分」を加えることで、器は単なる形ではなく、視線の止まる場所を得ます。形骸化した耳は、用途から解放された象徴として、この器の存在を強く印象づけます。 厚材鍛金では口を広く取るのが定石ですが、本作では厚い口縁をあえて細く絞り、緊張感のある輪郭を追求しました。 鍛金としては重量感のある佇まいですが、その密度こそが器の格となり、床の間や茶室の静けさの中で、確かな芯として立ち上がります。
Edition No.1 / 1 (本作のみ)
¥320,000
(税込)