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[再現不可能]
『感情を纏う器』 土器の時代から続く「器と人」の関係において、道具としてだけでなく器量などと形容されるように、人の能力を器の大きさとして表現してきた。そのように器には、道具としてだけでない意味を備え、日ごろ、側にあり続ける器たちにもそれを求める中で、グラデーション表現にたどり着いた。 この作品の釉薬は白く、細かな結晶がほのめく。そんなまっさらなキャンバスに色漆が美しいグラデーションに色づくとき、器の感情が表れたかのように感じる。それは色だけでなく、漆特有の滑らかさと艶からもまたそれを感じさせ、焼き物の無機物と漆の有機物が一体となったその姿には、新たな質感と情景が生まれるのである。 故に完成した作品には、情緒が宿り、眺める間、手に取る間に、いつの間にか自身と器が共鳴しているのに気づく。その感覚は空を眺める時に感じるところと通じ、おおらかな時間の流れを知覚し、今日という日の現在地を思い出す。
Edition No.1 / 1 (本作のみ)
¥55,000
(税込)