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月白釉流シ金彩は、十六世豊斎としての代表的な作風であり、”綺麗寂び”という小堀遠州の美意識を現代的に表現していると言えます。 茶盌は、亭主が点てた茶を客の口元に運ぶ器であり、茶人がその美意識を凝縮して茶盌に込めることで、特別な器としての地位を保ち続けてきました。千利休が”侘び寂び”という美意識を完成へと導いたのち、小堀遠州はその茶の心を継承しつつ”綺麗寂び”という新しい概念を生み出しました。”綺麗”と”寂び”という異質な二つの要素を調和させることで生まれる洗練された美意識は、遠州好みと呼ばれる茶道具や建築、庭園など様々な形で歴史の中で表現されてきました。 朝日焼の歴代当主は、それぞれに”綺麗寂び”に向き合って来ましたが、十六世豊斎はその”綺麗”と”寂び”のコントラストを強くすることで現代性を帯びた作風を生み出しました。金彩の輝きと、藁灰を用いた月白釉の水色の美しさが”綺麗”を象徴し、粗めの宇治の土の素朴さが”寂び”として対峙し、白い化粧土がその調和をもたらします。
Edition No.1 / 1 (本作のみ)
¥330,000
(税込)